昔の大河ドラマを見返すと時間を忘れてしまいます
NHKのBSで、「独眼竜政宗」という大河ドラマでは今でも人気を維持している作品の再放送が行われていて、運良く気付いた私は毎週録画して見ていました。
なんと面白いことか。
伊達政宗の生涯を涙と笑いを絶妙のバランスで保ちつつ、本人の良いところばかりではなくて弱点や弱さも描き出し、他の登場人物も同じく個性がそれぞれ強く、なにより話の内容の構成が上手く、見ていて飽きないどころかもっと見たくなるような作品です。
「独眼竜政宗」をリアルタイムで見た世代ではないんですが、中学生ぐらいから大河ドラマというものは見てきました。
最初に面白さに惹きこまれた作品は確か「八代将軍吉宗」だったと思います。
脚本は「独眼竜政宗」と同じく、「ジェームス三木」さんです。
今でも「奇跡の大河」といわれているほどの作品で、舞台は江戸時代中期ですから太平の世であり、戦なんてものはありません。
合戦シーンは皆無ですし、派手さは他の時代の大河に比べたら無いに等しいんです。
しかし主人公の徳川吉宗がいかにして将軍になり、政治を行ったかということを山場をいくつも作りつつ、盛り上げながら描きだしている作品だったんです。
今思い返しても、人気の秘密は第一に脚本の力だと思います。
第二に演者の力でしょう。
第三に音楽や演出だと思っています。
最近の大河ドラマは正直いって、脚本の力と演者の力が衰えていると言わなければならないと思います。
昔に比べて規制なども多く、視聴者もうるさいとは思いますから、脚本家なども自由に書けなくなっているのかもしれません。そこは差し引きに加えなければいけないとは思いますが、それでも最近の大河ドラマには不満が残ります。
昔も今も基本的に同じ45分間のドラマですが、45分が過ぎ去っていく感覚が昔と今の大河ドラマでは違いすぎます。
是非近い内に45分の感覚を昔のようにしてくれる大河ドラマを作りだしてもらいたいものです。